想定外
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		解説
			２０１６年ほど「想定外」という出来事が多かった年は珍しいのではないか。震度７の揺れに２度見舞われた熊本地震、イギリスのＥＵ離脱、米大統領選でのトランプ氏の勝利など、 予想していなかった、もしくは予想を覆されたため、誰もが驚く出来事が記憶に残った。 多くの西洋言語には驚きを表す記号に「！」があるが、元来の日本語の正書法にはない。本作品は、上部に、漢字の部首にない「！」を組み込んで、驚きの意味を盛り込んだ。 また、下部は「心」で、心の草書は３つの点・線で構成されるため、本作では、それを３つの点のみで表した。これも従来の部首にはない。「心」を部首とする場合、 「感」、「応」、「快」、「恭」などがあるが、３つの点で表すことは、２０１２年発表の「不言不実行」における「不」偏に続く、部首の創作ということになる。 このように「！」と「心」を融合することにより、心の底からの驚きを表し、想定外を意味するものとした。安定した造形とは対照的な線質から「想定外」感を想起していただければ幸いである。

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