２０２２．４の世界
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		解説
			２０２２年２月末から、ロシアがウクライナへの侵攻を始めた、と多くの国連加盟国が認識し、４月の民間人虐殺を機に、世界が一気にロシアを批判・非難し、停戦に向けての模索を続けた。 本作品は、４月時点での状況を１つの文字にした。 さて、「公開」にて「かくさずがまえ」を創ったが、本作は「匸（かくしがまえ）」と「かくさずがまえ」の中に「 〓（表示不能文字）」を置いたものである。 「〓」は、「川＝巛」に「―」を加え水流がふさがれてあふれ流れることをいい、「水害」・「火災」などの義を経て、すべての「わざわい」を意味するとのことである。 この字義から、本来は主に天災等の場合に用いる文字であるが、現状の世界は、２度の世界大戦や冷戦・社会主義体制の崩壊を経て、人類の作り出してきた「潮流」に反した状況であると認識し、 「〓」を用いた。 世界中で報道されたように、ロシアによるウクライナ攻撃は、日本を含む西側各国にとっては理不尽なものに映った。そして、ロシア側の政府情報・報道等は明らかにプロパガンダに解され、 極度の統制の下になされているように見えた。また、ロシア国内や親ロシア派からの妄信的に見える情報は、独裁的国家の実態を垣間見せた。 一方、西側でも、核戦争になり得る第三次世界大戦の危険性を回避すべく、抑制的な批判・非難、それに伴う経済的制裁・武力供与が繰り返され、ある意味で被統制感がにじみ出ていた。 本作品は、そのような極度に統制された状況を表しながら、ウクライナ国内でのさまざまな戦禍をイメージしつつ、世界の姿勢を表した。 左に「隠し構え（匸）」を、右に「隠さず構え」を置き、その中に「〓」を置いた。構えについては、活字のような統制感を出しつつ、線の中には戦禍をイメージできるような濃淡を使い、 「〓」については、左が攻め込まれているウクライナを、右が侵攻しているロシアを、真ん中がその他の国々をイメージした。 また、背景も戦禍をイメージするような黒と赤で構成した。なお、 このようなものも試作した（左は、ウクライナ青　ＮＡＴＯ白　ウクライナ黄。右側は、ロシア国旗（白・青・赤）)。

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