わくわく
		文字
		解説
			漢字のない言葉シリーズ。 近年では、野球の大谷翔平・将棋の藤井聡太・株価史上最高値など、心躍らせるニュースが多数ある。試合も、趨勢も、あるいはライブも次の展開が読めないことや、 読めていてもさらにそれを超えるものへの期待により、我々は「わくわく」する。 本作は、「羽」と「心」で「わくわく」感を表した。 現在の文字で「羽」は見たとおりの造形であるが、金文では、このように鏡文字のような造形であった。 上記のとおり「わくわく」は次の展開を期待する心の状態であるので、鏡文字の造形を草書で書くことにより、普通とは異なる運筆による線質の差・左上がりの造形により、非日常感を表した。 ジェットコースターの最初の昇りを一気に上がると、そこには遮るものがない「空」が広がり、次の瞬間、突然真っ逆さまに落下する。 中にはフリーフォール（自由落下）のものさえある。その感覚を「羽（金文）」の左側の線で表した。その後は、様々な旋回や障害物を通り抜け、最終盤に移る。 ジェットコースターも、試合も、ライブも、ドラマも、程度の差こそあれ同様の展開を楽しむところがある。 そして「羽」の最後の画から連綿で「心」の草書に移り、全て終わったときの心の「ざわざわ」感を表した。 全体として、単なる一筆書きによるいたずら書きのような造形により、文字としての認識を超える感覚を表した。 なお、造形的に、縦なら耳を、横に倒せば目を、直感的にイメージすることにより、五感でワクワクを感じている様を表した。

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