合従連衡・離合集散
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		解説
			離合集散は読んで字のごとしであるが、合従連衡は、中国の戦国時代の外交である合従策および連衡策を併せていうもので、転じて、状況に応じて各勢力が結び、また離れるさまを示す故事成語である。 本作品は、「木の枝分れを象る」意である漢字 「〓」 を上下左右に重ね、四方八方に枝分かれする状況を表し、構成する線の一つひとつを全て異なる線質で書くことにより、その時々の人や社会の状況によって異なる様を表した。 同時に、縦・横・斜めの線で象られたホームベース状の五角形が中心に向かっている造形により、単なる目先（枝葉末節、近視眼）ではなく、本来向かうべき先（全体、大局）を暗示した。 また、五角形を含む斜めの線で形づくられる空間が 太く「×」状に交わり、 その中心にも細い線が「＋」で交差する造形のため、鳥瞰・マクロの視点も、虫瞰・ミクロの視点も、同時に表した。 なお、前作「平衡感覚」が「■」と「〇」の対比をテーマとしたが、本作は「▽△」と「×」を主な視覚的テーマとしつつ、全体的に「□◇」をイメージするものとした。 また、作品の乾燥に伴う紙の微妙な収縮により、書いた線が峰のように立体的になると同時に、太い「×」部分が低い溝のように見え、方向性・流れを視覚的に表現することに役立った。

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