万象調和�U
		文字
		解説
			上下左右を組み合わせることにより、万象の調和を表す。この写真の右半分が「上下」で構成され、 右下を中心に見ると、９０度左に回転させると「右」が、 １８０度回転させると「左」が現れる。 展覧会では壁から離した台の上に展示した。 上下については筆感覚の線質にし、左右（工・口）については篆刻感覚の線質にすることにより、 異質な線の調和を狙った。右側の「上下」は階級等の差を、左側の「左右」はイデオロギーの差を表すことにより、 さまざまな差別・抑圧の歴史を表現し、それがやむを得ない調和の下に過去から未来へと続いていく様を表した。 パネルについては、４色を組み合わせることでそれぞれの意味・イメージを背景にし、 さらに、パネルが作品から透けてみえるために４つのパートが強調される仕組みになっている。 なお、「上」部には薄いグレーを「下」部に濃いグレーを配色し、上流下流のイメージとともに、 それらを甘受してきた白人と黒人の対比を狙った。「左」部は赤系色で政治的なイメージを表し、 「右」部は単に他の色との調和を図った。また、全体として篆刻調のイメージを持たせるため、くすんだ色にした。

トップページ

作品一覧

次の作品